【仕事されながらの税理士試験①】 勤務先に「8月〇日は、試験。電話やメール等に対応できません」など明らかにする

今年の税理士試験まで、残り9日。

受験される方は、学習面のラストスパートだけでなく、昨年以上に、コロナ・ウイルスに注意を払わなければならず、そのご苦労には頭が下がるばかりです。

私の受験時代の「ラスト10日以降」の振り返りの中から、「お役に立てるかも」と思うことを、何回かにわけて記します。
ご参考になれば、幸いです。

第一回目は、「勤務先に『8月〇日は、試験。電話やメール等に対応できません』など明らかにする」です。

※ 下のお花は、ジニア(百日草)。花言葉は「幸福」・「友を思う」等です。

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私の受験時代に、「思いがけず」起こったこと

私は、勤務先に対して、
・税理士を目指していていること、
・そのため、専門学校に通い、税理士試験を受けていること、
を口外していませんでした。

試験当日も、
・試験日が勤務先の夏季休業期間に該当するときは、そのまま本試験に臨む。
・夏季休業期間に該当しないときは、本試験当日(プラス、事情許される年は、その前日あるいは前々日もあわせて)「家族との夏休みです」と有給取得申請のうえ、試験会場に向かう
というスタイルでした。

そうして、合格科目を積み上げていきましたが、2016年夏の本試験(所得税法)で思わぬことが…。

試験開始の約3時間前、全社一斉の夏季休業中にもかかわらず、当時の同一部署の社員(たまたま、プライベート事情で出社)から私の携帯に「他部署の案件なのですが、関係先より、急ぎの確認・対応を求める電話がかかってきました」との連絡(※)が入ったのです。

※ その内容は、今日お伝えしたいことと関係ないため省きます。


自宅からその関係先などへの連絡や折衝、また、最初に、関係先からの電話をピックアップしてくれた同僚への完了連絡などで、アッという間に2時間近くが経過し、試験会場に到着したのは、試験開始の20分ほど前…。

自らに「間に合った。切り替え、切り替え」と言い聞かせたものの、「全社一斉の夏季休業中だから、電話などかっかてこない」と思い込んでいた自分を責める心の声がおさまらないまま、試験開始となりました。

結果は?
不合格。

直接の因果関係は分かりませんが、理論・第二問で「解答要求事項の注記の読み飛ばし」をやらかしました(私の実力不足。その「やらかし」による時間ロスや失点を、ほかでカバーできなかっただけかもしれません)。

お伝えしたいこと

おそらく、一般企業にご勤務中の受験生でも、税理士を目指されていることを職場に明らかにされている方が多数でしょう。

それだけでなく、「立派ですね。応援します。試験に備え、有給をしっかり取ってください!」など励ましを受けてられる方も、一定割合おられるでしょう。

ただ、昨春の緊急事態宣言下では、リモート・ワークが相当程度まで広がったものの、その後、元の勤務態勢に戻した企業も多いと報じられています。

そういう報道に接しますと、勤務先の上司あるいは経営陣から「本業の手を抜いている」など見られることを嫌い、
・受験や試験勉強を明かされていない、
・and/or、試験当日前の数日間、まとまった有給取得を申請されない
受験生は、意外におられる気がします。

ましてや、長引くコロナ禍。
「試験当日は、ともかく、その前日等の休暇取得など言い出せない」という方は少なくないと思います。

そうした、仕事されながらの受験生へ申し上げたいこと。

「あなた」は、「あなた」の人生の主人公です。
「あなた」の人生設計において、本試験ほど大切な分岐点はありません。

ご勤務先などには、最低でも「8月〇日は、税理士試験で休みます。緊急要件で電話やメールをいただいても、対応できません」と伝えましょう。
万が一のときのインパクトは、はかりしれません。

さらに、事情が許される限り「〇日から×日まで、休みたい。8月△日の税理士試験の準備で」と切り出しましょう。
期間は、ギリギリまでストレッチください。

最も大切なことは、ご自身の合格(科目合格も含め)、税理士になることです。
そして、ずっと応援されてきたご家族や親しいご友人等に、うれしい報告を届けましょう。

仮に、勤務先にお伝え・切り出されたとき、上司や上層部から「冷たい」ないし「シニカル」な反応があり、かつ、その職場に「自己肯定感」を感じられないなら、その職場との関係は「そこまで」と思います。

試験後に、そこより離れられることも考えましょう。

以上