【仕事されながらの税理士試験②】 不安のコントロール2選
本試験まで一週間あまり。
受験専門学校の補講テストなども全て終了し、ご自身できめられた日々のタスクをこなされていることと思います。
理論ならば、
・理論集を一定期間でまわす、
・応用理論問題の「柱」をあげる
計算なら、
・専門学校の演習問題や過去問の時直し
・あるいは、テキストの「素(す)読み」
などでしょうか?
こうした決めごとを一人でこなされていると、
・本試験で、ミスをしないか? もしくは、パニックにならないか?
・当日、どこまで、力を出しきれるか?
など、不安にかられるときがあると思います。
本試験までの考え方(過ごし方)を整理します。
※ 厳しい暑さでも育つ、「ミント」です。
目次(Table of contents)
仕上げ段階での「ミス」は、「いいの、いいの」・「合格までの道のりだから」などと「セルフトーク」する
私は、この時期、「覚えきれていない重要理論」や「計算でのケアレスミス」などに出くわすと、
・あかん、
・本試験でも同様のことをしでかすかも…
と不安におちいり、特に、本試験が近づけば近づくほど、自らが不安や心配を増幅させ「自分を疲れ果てさせてしまう」タイプでした。
そうした私の転機は、2017年に書店で見かけた、2012年から2015年までラグビー日本代表チームのメンタルコーチを務められていたスポーツ心理学者・荒木香織さんが著された「ラグビー日本代表を変えた『心の鍛え方』」(2016年2月刊)でした。
そのなかで、荒木さんは、何かに挑戦するときの「セルフトーク」の大切さを以下のように説かれています。
・セルフトークとは、ひとりごとや自分自身との対話のこと。
ラグビー日本代表を変えた「心の鍛え方」(著者:荒木香織講、発行者:(株)講談社。p.100より抜粋)
・何かに挑戦するとき、自分が「無理」、「三位以内に入る自信がない」…と考えていれば、できることだって、できなくなってしまう。
・(ネガティブに)考えることが多いのなら、それを自信につながる言葉に置き換える練習をしてみてはどうか。
「三位以内に入る自信がない」→「これをやれば必ず三位に入れる。やってみよう」…というふうに。
→ 注記:税理士試験においては、上記の「三位以内」は、「合格圏内」でしょうか。
・大切なのは、「自分自身に自信をつけてあげられる言葉」、「実際に自分が信じられる言葉」をかけること。
荒木さんの著書を読み気づきました。
・「自分のことば」を、もっとも聞いているのは、自分自身、
・そして、人生の大切な局面を左右するのは、「他人のことば」でなく、「自分のことば」
と。
この本に出合って以降は、直前期にミスっても、
・いいの、いいの。今、気づけて、ラッキー、
・本試験までの道のりは、順調、順調、
など(いま振り返ると、相当に軽いですが)、「セルトーク=ひとりごと」を心がけました。
その効果は?
てきめん。
自分を見失う時間は減り、落ち着いて準備を重ねることができました。
最後の一週間こそ、不安や疑問点は、専門学校の講師などに相談する
受験専門学校は、本試験ギリギリまで、質問電話を設けていると思います。
遠慮なく、ご利用されることをおすすめします。
「不安のループ」に、おちいりました
私が、2018年夏の住民税受験(5科目目)の数日前のことです。
突然かつ異常に、「時間配分」と「解答順序」が気になりだしました。
背景的には、本番の「アウエー感」に慣れるべく、直前期だけ「O」校の模試パックを受けていたのですが、その一回で、理論の解答要求事項を読み違え、悲惨な得点にとどまったことがフラッシュバックしたのです。
具体的には、本試の目前に、
・どの程度まで、問題文の正しい理解のために、時間を割くことが許されるのか?
・回答順序は、どれがベストか?
などが、「不安のかたまり」となり、襲ってきたのです。
専門学校の講師への電話で、「不安」は「落ち着き」に変わりました
このループから抜け出せたのは、専門学校の「質問電話」でした。
試験当日の2~3日前と記憶します。
それまで8年間、科目ベースで延べ12回の税理士試験を受験していましたが、初めての質問電話。
「わらにもすがる」思いで、1月からお世話になっていた講師に電話しました。
その講師の方も、理論や計算の特定事項に対する質問でないことから、対応に困られたと思います。
ただ、私からの話に辛抱づよく(?)傾聴され、ご自身の受験経験時代のご経験もおりまぜながら、30分ちかく相談に乗っていただきました。
そのとき、何か明快な「対処法」が見えたわけではありません。
しかし、「不安」は消え、「落ち着き」に変わりました。
以下は、その後、とある精神神経科の先生からうかがったことです。
・人は、「扁桃体」と呼ばれる脳の神経細胞群が過度に興奮しつづけると、「強い不安」状態(さらに高じると、本当の神経症)におちいる。
・とはいえ 一方で、人に「話す」あるいは「文字・文章」にすれば、「扁桃体」の興奮は、おさまりやすい(ほかにも、鎮静させる方法あり)、
と。
ひとり世界での学習を続けられている皆さまは、ご自身が感じられている以上に、精神的な疲労が積みあがっているハズです。
「扁桃体」が過度に反応する前に、専門学校の講師ほか信頼できる人に相談しましょう。
以上